90年代のショッパーをスタッフサックへ

タイトルを見ると90年代のショッパーをスタッフサック代わりにしてるのかと言う風に見えますがそうではなく、90年代に流行ったショッピングバッグのようにスタッフサック化したお話し。
 

はじめに、、、

僕は古着の街として知られる大阪で青春時代を過ごした大阪人。学校帰りには友達と古着を買いに行く日々でした。あの頃の大阪の特に三角公園付近の古着の店員さんは本当に押しが凄くて押しに弱い子は財布の中身まで見られて買わされてたそんな時代でした。
そんな古着の街に突如として現れたのが当時はあの古着街にしては異色のおしゃれな商業施設ビッグステップが建設されました。
その中にはセレクトショップが数々とテナントとして入りました。
 
その中で一際人気で知名度が広がったのがBEAMSでした。
 
なぜそこまでBEAMSが人気になったかというと、、、
 
 
※画像はモザイクしております
 
そうこのショッパーを持って街中を歩く人が多々おり、街中オレンジだらけでこのカラーがおしゃれのアイコンとなったのはもう30年も前、、、、(ピンと来た人は同い年)
 
学校に行く時も体操服などを入れて持っていくのが流行ったりもしてて結構目立ちました。
しかも当時はショッパーがまあ頑丈で裏表ダブル仕上げでしてこんな贅沢なものをお買い物袋としてもらえてた時代です。(そんなことを言ってるだけでおじさんがバレてしまいます)
 
 
 

スタッフサック誕生

模索

MOUNTDOORではスタッフサックを模索しておりました。
自分で一番使いやすい形のもの。
色々作っている最中に古びたショッパーが出て来てBEAMSのショッパーを思い出しました。
 
「そうだ、どうせならあの時使ってた袋をMOUNTDOORで再現してみよう」
 
と出来上がったスタッフサックがこちら。
 
 
最初はコーデュラリップで仕上げました。
2022年7月頃?の夏山に向けて材料を試作用で買ってたんですが全然手付かずで秋頃にようやく着手できました。
 
 
コーデュラリップナイロンはカラバリがポップなので先に作って満足していましたが同時に別で生地のテストをしていたDCF(ダイニーマコンポジットファブリック)の1.43ozをここで使おうと思いました。
 
 
0.8ozや1.0oz品は使っているとどんどん毛羽立ってくるので見栄えが、、
 
 
サコッシュや他のアイテムにも使いづらいと思っていてスポット以外はほとんど個人ユースで遊んでました。
2.92ozは硬くて音がすごいのでこれもどうするか、、、では1.43ozは、、、あ、、、いい。。。
これは行けると思い1.43ozで作り始めて完成したのがこちら。
 

YM Stuff Sack DCFの完成

 
印刷技術は僕にはないので本当は何かどーんと真ん中にプリントして持ち歩きたいのが本音ですがそれは何かの時に取っておきたいお楽しみ。
 
それは抜きにして機能的に満足できるスタッフサックが完成しました。↓こちら。
 

YM Stuff sack DCF ver

 

DCFダイニーマコンポジットファブリックに思うこと

 
DCF(ダイニーマコンポジットファブリック)は防水生地で耐水圧10000mmというのがメーカーで公表されている素敵な生地。生地をサンプルで買ったりして私物で使っていて中々販売できるような製品へと使いこなすことが出来ませんでしたが第一弾として上手く使えました。
 
2.92oz~まで行くと透過性が少なく中のものが見えにくくなりますが、1.43oz~程度はその半透明性がきれいで中には印刷をされて使用しているメーカーさんも御座います。
 
生地が折れるときにクシャクシャと音がなって気になる方は気になると思いますがこれは中々この仕様では改善し難い部分ですがそれを抜くとデニムのような経年変化が楽しめる素材です。
 
ただ経年変化も先にご紹介したような毛羽立ち(=繊維が飛び出ている)になると機能的には低減しているのでほぼ寿命になります。それを少しでも軽減できるのが1.43oz~相当かなと使っていてもそう思います。
 
DCF(ダイニーマコンポジットファブリック)は紙のような素材なので折り目をつけやすく縫製しやすいのが特長かなと思いMOUNTDOORではミシン縫製しております。(※埃が1リューベ当たりに僅かなところ=「クリーンルーム」があるような世界だと防水性の高まるフルボンディング加工が有効です。精密機器を扱う世界のような設備が無いので僕には出来ません。。。)
 
 
そんなこんなでこのDCF(ダイニーマコンポジットファブリック)を使って往年の名作ショッパーライクなスタッフサックを作ることが今回できました。
 
 
 
 
今後は少しずつラインナップを増やしていければと思いますので是非SNS等をチェック頂ければ幸いです。