山町サコッシュとは、、、

<山町サコッシュについて>

本当にありがたいことにMOUNTDOORの顔とも言える位に成長した(皆様に成長させられたという表現の方が正解)非常にお問い合わせの多い山町道具に昇華できた、正確にはまだ発展途上の道具です。プロダクトをリリースしたのは2018年6月。

それも作成一発目で購入頂けたその時から現在に至るまで、微妙に形状の変化は繰り返しながらも基本的な構造は一切変えておりません。

Instagram内のPostでもその断片は残っているもののうまく伝わっているかどうか。。。ということで、

ここでは初期山町サコッシュの1.5年の歴史・突っ込んだ内容をつづっていければと思います。

 

■山町サコッシュの特長1:「巾着メッシュポケット」

この部分は2018年頃に初めて設計に取り掛かった時からの拘り。とにかくメッシュの巾着。カスタムメイドでこの部分は変えることはなく、純正標準品としての安定した機能にしたかった、そんな機能です。

 

何故メッシュか?

・中のものが見やすい

・メッシュだとほこりとかが中に溜まりにくい

・濡れたものがそのまま突っ込める(濡れた折りたたみ傘やレインジャケットを放り込んでおけば通気性もよく乾きやすい)

・ドローコード巾着なのでゴムと違って耐久性がある

・タックを入れてあり容量がある

・ものが出し入れしやすい

・ドローコードをしめればコンプレッション出来る(メッシュポケットの中にタオルなど厚みのあるものをいれて締めるだけでも全体にコンプレッションがかかるので中のものがある程度固定される)

・水が溜まって中に浸透するリスクが少ない(一枚生地などのポケットだと水抜き穴がないと中に水がたまってしまう)

 

という自分の要望全て機能として満たしたまさにワンストップソリューション的な機能がこの「巾着メッシュポケット」でした。仕事用で長年使っているトートバッグのフロントポケットが仕切りも機能も使い勝手が良く、上手くサコッシュにもハマらないかと、考えていて1st山町サコッシュに上手く付加できました。

 

昨今ウルトラライト系のウェアが日進月歩で進化しており、防風性が高く、通気性もあり、防水性能も高い、ウィンドジャケット兼レインウェアの種類が多く、特に200gram前後でコンパクトなものが増えつつ有り、設計者の当方も某日本メーカー様のGoreのC-knitのレインジャケットやポーラテックのネオシェルを採用したジャケットがコンパクトに「巾着メッシュポケット」に収納できるので、寒暖差の際のレイヤーとしても、雨天の傘としても使え、重量的にも容量的にもライト化を一緒に歩むことでうまくマッチした機能で現段階では満足しております。

 

もちろんこういうご不安もありますが。。。。

 

・メッシュに入れてると逆に雨でぬれてしまう ==> メイン気室も体積は約3L以上なので、予期せぬ雨で濡れて困るものはこちらに。

・メッシュだと破れてしまう ==>ハードメッシュを採用しており耐久性は高くひっかけて断裂する可能性は極めて低いです。むしろ一般的な生地の方が切れやすいかと考えております。勿論「藪漕ぎ」などでは引っかかりやすさは否めないですが前述したとおりです。

 

その点もある程度個人的な見解ですが、クリアできていると思います。ですので、MOUNTDOORは拘って制作当時の2018年より現在に至るまで、メッシュ1本でやってきております。*メッシュ以外、、、と言われてもそこは別のシリーズでもしかしたら検討するかもしれませんが、現状は全く考えておりません。。。

 

■山町サコッシュの特長2:「スリムポケット」

これも特長の1つで、メインボディの中に2つ、裏に2つ、計4つのスリットポケットがあります。サイズとしてはiphone7, 8が薄型のケースにいれてすっぽり余裕で入るサイズで、iphone plusなんかも問題なく入ります。特に雨の日など濡れて困る場合にはメイン気室内のポケットにしまっておくと濡れを最小限に抑えることが可能です(メイン材料のX-PACは防水素材、ダイニーマグリッドストップは防水PU加工がされている素材だが、縫い目:シーム処理をしていないので、長時間の雨などは浸透しますので、本当に濡れて困るものは個別防水お願いします。)。

 

 

 

■山町サコッシュの特長3:「ショルダーコード部」

ザックのショルダーパッドからの発想で、身体に沿うように設計しております(第10世代)。耐久性も向上はしておりますが、サイドから身体を包み込むようにしており、よりこれまでとは違うサコッシュを体感して頂けます。特にこの部分は高密度テープとダイニーマで補強しているので合計6L程度の容量をもつこの山町サコッシュには十分なスペックです。

只、6Lといっても純粋に6Lをこのサコッシュで持つことを考えてください。。。食い込んでいたいですよね。。。何よりサコッシュ本来の機能はロードレース用の補給食を最低限携行するショルダーバッグでしたよね。その本質部は山町サコッシュも引き継いでおりますのでメインの気室とメッシュポケットでセパレートすることで意識的にそんなに荷物が入らないようにしています。一つの袋だと何でもかんでも詰め込んでしまいそうですが、半分に思い切って機能として分けることでその意識が高まると考えてます。なので、食い込んで痛い!というのは避けている設計となります。(但しショルダーとしては細いので現在メッシュにして摩擦係数を上げつつもクッショニングが取れないか研究中)

 

 

■山町サコッシュの特長4:「三点留め」

サコッシュでこの機能が付いているのはほぼ無いのでは?というあったらいいな機能も第2世代からつけております。普段は肩から下げて歩く分にはいいのですが、少し屈んだり速いスピードで移動したりするとサコッシュって邪魔だな、と感じた方も多いのでは?

設計開発の当方はまさにその一人(私だけ?)。サコッシュのメリットがこんなにあるのに、イライラが募ると他のバックに目移りしたりしますよね?なので可能な限りそういったストレスを解消できないかを模索した結果、テンションフックをコードストッパー部につけることで見事に改善出来ました。

 

三点留めのメリット

・アタックザックとして使える

・メッセンジャーバッグのように使えるので自転車も乗りやすい

・小さな子供と遊ぶときに便利(屈んだり、抱っこするときに干渉しない)

・走れる(設計開発の筆者が5分/kmの速度で1km走ったときは問題なく走れました。荷物:財布、スマホ、タオル類)

・これ1つで山行中も様々なロケーション・変化に対応できる(急登・鎖場など)

 

という大きなメリットがこの3点留で生まれました。自慢の機能の1つです。

 

 

■山町サコッシュの特長5:「フィードバックが反映しやすい」

設計開発者一人ではここまでの作品にならなかったと思います。色んな方の使い勝手をフィードバックして改善できる部分はUPDATEを繰り返していきます。それが出来るのが山町サコッシュのまたいいところでもあります。勿論最終的にはMOUNTDDOORのフィルターを通した形にはなりますが、そのフィルターも支えてくれる方々とあるのかなと振り返ってみて思うことがよくあります。本当に多くの方に支持されて、それを形に出来ていること、それが出来ているのか?とも思ったりしていますが、いつかは日本国内でポップアップ店や、夢のUGM、オフグリなどでユーザーさんたちと一緒に意見交換会・座談会などをやってみたいと思ってます。

 

 

 

そんな特長だらけ?の山町サコッシュですが、これからも日進月歩を続け、山町サコッシュらしいニュースタンダードを作り続けていければと思います。